宇野常寛氏が編集した『ナショナリズムの現在』(朝日新書)
が贈られてきた。
副題が「〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来」と
なっている。
「ゴー宣道場」にも登場した萱野捻人、朴順梨、
そして与那覇潤という若手の論客とわしが討論した模様や、
宇野氏の対談などが収録されていて、すごく面白い。
宇野氏が書いてくれている、わしの仕事(『大東亜論』や
「ゴー宣道場」)の論評なども、わし自身が自分を客観視
できる指摘に満ちていて、大変興味深い。
この新書を見ていると、やはり若手の論客というのが、
時代の変化に応じて出てくることは必要だと思った。
かつての論壇における言論人は、もう陣営に取り込まれて、
陣営で自己満足する言葉しか吐かなくなっている。
若い論客が次々現れて、時代に適応した言論を繰り広げる
べきだろう。
この新書の中では、わしが一番歳食っているのだが、いずれ
わしが老人の繰り言みたいな言論になってしまうことも
あるやもしれぬ。
その時までに、若手の論客が、わし以上の影響力を持つ
ように成長してほしい。
わしはその頃には、完全に物語の世界に戻って、まだバリバリ
描いていることと思う。
今のところは言論・思想においても、まだ描かねばならぬと
思うことがいくつも残っている。
「道徳」についても、わしが学校の現場も取材して、
描いてみようと思う。